“イキイキしている人”は、最新のエンタメ情報に精通しているのではないか。特に芸術という分野に一定の知見を有している人は、豊かに生きている人ともいえると思う。
という事で、この夏公開予定【2024年7月26日(金)】の映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』という映画について気になった為、前回の『箱男』に続いて注目していこうと思う。映画情報に疎い私が『映画について興味ある人なんだ』と思われるよう、最低限の知識とちょっとだけ深みを持たせた視点でこの映画を知る事で“イキイキしている状態”に近づけるのではないかと思う。
映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』公式サイト映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』公式サイト2024年7月26日(金)公開!こんな内閣、待っていた――日本の偉人オールスターズが、大大大復活!2024年夏、究極の「もしも」に日本中がお祭り騒ぎ!!
今回も原作の小説を読んだ上で、公開されている情報を調べて現時点での期待値をつらつらと書いていこうと思う。
原作の小説を読んでみて
原作は2020年にサンマーク出版より発行された作品(あまりにも面白かったので、思わず読書感想も投稿してしまった)。
ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら|サンマーク出版ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら 著者:眞邊明人内閣全員、英雄――。コロナを収束させ、信頼を取り戻せ!
序盤は、新型コロナウイルスという実話を元にした現代の日本人、取り分け政治に対する強烈な皮肉が込められているのかと思われたが、読み進めていく中で、作者である眞邊明人氏の過去だけではない「現代そして未来も含めた」日本国に対する愛情とメッセージが込められている事に気付く。そして、“過去の偉人”を通す事でそのメッセージをすんなり受け入れられるという仕掛けも面白い。決して過去を美化する為に偉人を登場させているわけでは無いのだ。
中盤から終盤にかけては、物語がテンポよく進んでいき、小説としてのドラマチックな展開も相まって、非常に読み応えのある作品である。映画の公式サイトにて、作者の眞邊明人氏が『映像化を意識した作品』と語っている通り、映像が浮かんでくる。
作者が伝えたかったメッセージについて、印象に残った文章がいくつかあるのでご紹介したい。
◆「民が決めるなど正気かの。きちんと上の者が決める。それが政じゃ。いちいち民の顔色をうかがっとっては正しいことなどできぬ。なんちゅう世になってしもうとるのじゃ。なげかわしい」
これは、序盤で封建制という世を生きた偉人たちの現代の政治に対するギャップをストレートの表現した言葉である。さらに…
◆家康が感じたのは、政治に関わる者たちのどうしよもない“軽さ”であった。戦国の世を生き抜いた家康にとって、トップの意思決定というものは限りなく“重い”ものであった。
という文章もある。ダメ押しは…
◆「わしらがつくりたかったのはこういう平和ではないぜよ。わしらが流した血はこういう国のためではないきに」
である。この辺りの序盤から中盤にかけての偉人の捉え方は、現代の政治に対する失望を表している。これが最終的にどう着地していくかは映画でのお楽しみである。ただ、封建制ではない現代の民主主義においては、我々国民が政治家の意思決定において影響を及ぼす存在であり、我々一人一人が”責任”を持っていかなければいけないよねというメッセージが含まれている気がしてならない。
公開されている情報からの深掘り
本映画の監督は武内英樹氏であり、フジテレビで数々のヒット作の演出を手掛け、『のだめカンタービレ』『テルマエ・ロマエ』『翔んで埼玉』といった作品の監督でもある。原作を執筆した眞邊明人氏は吉本興業でも新規事業を行った経歴を持つ。これだけのメッセージ性のある原作をエンタメ要素満載で表現しつつ、伝えるべき部分は伝えていくといった絶妙な作品になっていることは間違いない。この辺りも含めてチェックしていきたい。
以上、今回も“イキイキしている人”=最新のエンタメ(映画)情報に精通しているという仮説のもと、ブログを書いてみたが、今回も人生が少しだけ豊かになった気がする。これからも、映画の最新作をチェックし、イキイキした人生を送っていこうと思う。
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